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vol.9
カゴメ株式会社執行役員経営企画本部人事部長
ワーキングウーマン・パワーアップ会議 推進委員
有沢 正人
1984年協和銀行(現りそな銀行)入行。2004年HOYA入社、人事担当ディレクターとして全世界のHOYAグループの人事を統括。2009年AIU保険に人事担当執行役員として入社。2012年1月、カゴメに特別顧問として入社。カゴメの人事面でのグローバル化の統括責任者となり、全世界共通の人事制度の構築を行っている。2012年10月から現職。
「ダイバーシティ推進にあたっての3つの視点」
企業がダイバーシティを推進するのにあたっては以下の三つの視点に留意する必要があると思います。1.「企業の社会的責任」
「女性活躍推進法」や「第4次男女共同参画基本計画」、「一億総活躍国民会議」等に象徴されるように今やダイバーシティの推進は国や社会からの要請であり、それを全うすることは企業としての責任であると言えます。
2.「豊かな生活の実現」
今や企業はひとりひとりの自主的な成長や育成し合う風土の醸成を行わなければ従業員の納得感は得られません。そのためには公平な報酬・評価制度を実現することがなにより重要です。ダイバーシティを推進することにより、初めていきいきと働ける職場環境が実現するのです。
3.「強い企業の実現」
企業は財務的に強いこととともに、多様な視点の取り込みによる企業価値の向上につとめなければなりません。これは過去の価値観からの転換、もっと言えば「過去との訣別」を意味します。ダイバーシティにより意欲ある人材を育成し、幅広い人材を活用してこそ強い企業が実現します。
このようにこれからは組織のパフォーマンスを最大化するためには、従業員の多様な価値観、趣向、ライフスタイルを認めることが最も重要です。ダイバーシティは新しい価値創造のための必須であるとともに、経営課題そのものです。
したがって企業のトップはダイバーシティを「経営戦略の一環」として捉え推進しなければ企業の存続にも関わることを肝に銘じるべきだと思います。