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vol.2
G&S Global Advisors Inc. 代表取締役社長
ワーキングウーマン・パワーアップ会議 代表幹事
橘・フクシマ・咲江
清泉女子大学卒業、ハーバード大学教育学修士、スタンフォード大学MBA。べイン・アンド・カンパニー(株)を経て、1991年コーン・フェリー・インターナショナル鞄社。2010年の独立まで、日本支社長、会長。米国本社取締役を務める。その間、ソニー、花王、ベネッセ等の女性初の社外取締役を歴任。現在、ブリヂストン、味の素、J.フロントリテイリング、ウシオ電機の社外取締役及び日本政策投資銀行アドバイザリー・ボード・メンバー。 2011年から2015年は経済同友会副代表幹事。人財、キャリアに関する著書、講演多数。2008年ビジネスウィーク誌「世界で最も影響力のあるヘッドハンター・トップ100人」に唯一の日本人として選ばれる。
女性が世界の政治を変える?
今回の参議院選挙では、女性が戦後最多の28名当選した。改選121議席に占める割合も23.1%とのこと。女性登用の国際比較では、「世界経済フォーラム(WEF)の男女間格差指数(2015年に145カ国中101位)」が、常に日本の遅れを表す指標として引用されるが、これで、この指標も改善する可能性が出てきた。日本の順位が低いのは、「女性の国会参加」が125位であることが一因だったからだ。女性議員の数が増えれば、閣僚、さらには首相の候補者が増えることに繋がり、これからの女性議員の活躍が期待できる。すでに、世界では、国政を担う女性が増えている。英国の次期首相の椅子は、2人の女性、テリーザ・メイ内相とアンドレア・レッドソム・エネルギー閣外相が競った。また、アメリカでも初の女性大統領の登場が予想されており、世界の政治を女性が牽引する時代が来ている。個人的には、性別(今はLGBTの時代で性別も二つではない)や国籍はその個人の個性の一部ととらえており、優秀故に首相になった人に「女性の首相」とラベル貼をするのは控えたいと考えているが、こうした女性の活躍は、政治を変える可能性をもっているのは確かである。
その一つが女性のネットワーク力である。男性主体の会議に比べて、女性の会議では、すぐにネットワークができ、それが継続されることが多い。昔は、「オールド・ボーイズ・ネットワークに女性が入れないので、女性は不利だ」と言われたが、これからはその逆になる可能性もある。女性の政治リーダには、是非しなやかに、かつしたたかに、「外柔内剛」に世界を平和な繁栄に導いてほしい。