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vol.1
株式会社資生堂 代表取締役副社長
ワーキングウーマン・パワーアップ会議 代表幹事
岩田 喜美枝
1971年東京大学教養学卒業後、労働省入省。働く女性支援や国際労働問題を担当し、03年厚生労働省雇用均等・児童家庭局長を最後に退官。同年株式会社資生堂に入社。取締役執行役員、取締役常務を経て08年同社初の女性代表取締役副社長に就任。この間CSR、H&BC事業、国内アウトオブ資生堂事業、人事、お客さま情報、広報、企業文化、宣伝制作、資生堂学園、総務を担当。社外では、男女共同参画会議等政府審議会委員や、ワーキングウーマン・パワーアップ会議代表幹事、経済同友会幹事、社団法人ガールスカウト日本連盟評議員も兼任。
私を育ててくれた人
私にとって、メンターとは「自分の成長に手を貸してくれた人」である。その人は、労働省で2度、私の直属上司であった。納得のいく結果を出すために、仕事の細部にまでハンズオンし、厳しく指導するタイプの上司であった。何度叱られたかわからない。上司として指導していただいたことと同じくらい恩義に感じているのは、私を次の異動先に売り込んでくれたことである。これがその後の私のキャリアに少なからずの影響を与えたと思えるからである。上司・部下の関係でない時期にも、その人の働きぶりに私は常に注視していた。つまり、私にとっては学ぶことが多いロールモデルであった。時には私のキャリアについて相談にのっていただいたこともある。
労働省退職後はそれぞれ別の道を歩んでいるが、今でも、この人から講演などの依頼をもらうことがある。その依頼をお引き受けすることで私の方が少しはお役に立っている面もあるかもしれないが、私にとっては活躍する機会をその人につくって頂いている、という感じである。
その人の名は、松原亘子さん((財)21世紀職業財団会長、元労働事務次官)。今ではもう叱られることもないので、安心して音楽会などにご一緒することをいつも楽しみにしている。