vol.25
【メンター・アワード2012 優秀賞受賞】
第一生命保険株式会社 代表取締役社長
渡邉 光一郎
1953年、静岡県生まれ。1976年、第一生命保険相互会社入社。取締役企画・調査本部長兼企画第一部長、取締役専務執行役員などを経て、2010年4月、第一生命が株式会社化・上場を果たすのにあわせ代表取締役社長に就任。
ダイバーシティ推進は経営にとっての"南風"
この4月に21世紀政策研究所が「グローバルJAPAN 2050年シミュレーションと総合戦略」というレポートを公表している。「日本、先進国から脱落?経団連の研究機関予測」といったショッキングな見出しでも報道されていた。このレポートでは、日本が山積する諸課題を解決して経済の潜在成長率を引き上げるためには、一人ひとりが「がんばる」ことのできる環境を整備し、アジア太平洋地域の活力を取り込む必要があるとしている。そして、提言の第一項目として、女性と高齢者の労働参加などのまさにダイバーシティ推進を挙げている。「先進国から脱落?」と将来を悲観しているだけでは、ともすれば、会社や組織の中に"冷たい北風"が吹き込んできてしまう。"冷たい北風"は弱い風であっても新芽の成長を妨げる。むしろ、課題解決に真剣に取り組めば、風は強く吹くものだ。
しかし、"爽やかな南風"であれば、強い風でも新芽は健やかに育つ。経営にとってダイバーシティ推進は、この"爽やかな南風"だと思う。第一生命グループでは全員が前向きにチャレンジすることで"爽やかな南風"を強く吹かせていきたい。