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Vol.13
多数国間投資保証機関(MIGA)長官
ワーキングウーマン・パワーアップ会議 代表幹事
小林 いずみ
1985年メリルリンチ証券会社(現メリルリンチ日本証券株式会社)入社。業務部長、業務統括本部長を経て2001年代表取締役社長に就任。2008年同社代表取締役退任、世界銀行・多数国間投資保証機関長官就任。2007年〜2008年度経済同友会副代表幹事、教育問題委員会委員長。2002年〜2008年大阪証券取引所社外取締役。ワシントン在住。
Women's Economic Opportunity評価
今年6月にEconomist Intelligence UnitがWomen's Economic Opportunityというレポートを発表した。これは世界113か国における女性の経済活動へのアクセスを主に4つの視点(1.労務政策・制度と慣習、2.与信・資金アクセス、3.教育・トレーニング、4法的・社会的地位)から比較したものである。総合順位で日本は68.2点で32位、アジアでは香港に次いで2位にランクされている。ちなみにアメリカは76.7点で15位である。トップのスウェーデンは88.2点で日本との差は20点。
では日本はいったいどこで立ち遅れているのか。1位のスウェーデンには遥かに及ばないものの、各項目ともほぼ平均を上回っているにもかかわらず、特に日本の順位を下げているのは、職場慣習(Labor Practice)である。なんとその中の「男女差別」は92位という情けない評価を受けている。
もちろん、こうしたランキング手法は完璧なものではないので、ここでの結果をそのまま鵜呑みにするべきではないが、一方それが示している実態を真摯に見直す必要はある。
この結果からすると、今現在のゴール設定は世界基準からするとまだまだ甘すぎるかもしれない。
(本レポートはhttp://graphics.eiu.com/upload/WEO_report_June_2010.pdfからご参照ください。)